雑記

140字に収まらない話をする

『ソーホー・シンダーズ』を観に行った話。

普段はだいたいTwitter「佐久間さんかわいい」「シゲシゲしい」とかしか言ってない私が、ミュージカル『ソーホー・シンダーズ』を観劇したらあまりの感動に言いたいことが溢れてきたので慌てて書いてる。
アドレナリンと感動で手が震えているけどゴミカスみたいな記憶力しかない私なので感動を伝えたいけどもう言葉が出ない。
のでただ書き殴ってる。

 

めちゃめちゃネタバレ含みまくってるので気をつけてください!
これから観劇予定のひとはブラウザバック!!!

 

(0314追記:サーシャ役西川大貴さんのお名前を間違っておりました…大変申し訳ありませんでした。指摘してくださった方、ありがとうございます。)



(1114追記:書き足そうと思ってた部分もありましたが時間と記憶の限界でちょっと不完全なまま公開にしてます…。)

 

 

 

 

 

 

<舞台を観て>

一幕が終わったあとの感想第一声は

「可っっっっっっっっっっっっっっ愛い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

だった。素直すぎる。超かわいい。

 

ゲイであるロビー、亡き母から受け継いだランドリーをクレイジーな異母姉妹から守り抜くための金策に、ジョージ・ク○ーニーのようなダンディ貴族ベリンガム卿とのデートを重ねる。

高級レストランでの逢瀬の別れ際、「次はいつ会える?」との問いに「仕事がね・・・」と言葉を濁すロビー。彼が金に困っていることを知っていたベリンガム卿はパーカーのポケットに札束をねじ込む。断るも卿の押しの強さに勝てず、苦笑いで受け取りハグを交わすロビー。

 

 

はいココ!!!!!!

 

 

この!!!!冒頭のシーンで!!!!!
初めて生でみるはやっしーの!!!!!

 

 

 

 

 

「愛想笑い」で感動したということをお話したい!!!!!!!!!!

 

 

 

 

舞台観劇に慣れていない私、普段はドラマや映画しか触れない(しかもかなり頻度低い)。

映像媒体での演技って、カメラワーク・カット編集・寄り引きの視点とか、役者さん以外の手によっていくらでも登場人物の感情を表現できると思っているので、いつもドラマ観るときは役者さん自体の表情をしっかり見るというよりは全体を俯瞰で捉えてシーンを感じるっていうのが多かった(あくまで個人的な捉え方)

 

でも劇場で観る舞台って、客自身の目でカメラワークをつくるというか。寄りも引きも出来ないし、視点変更も出来ない。

誰を主体でどうやって見るかは観客次第ではあるけど、主人公は当然注目されるし、決められた流れで集まる視線に対してシーンに合わせた感情を返す演技ができないと、急に現実に戻されてしまうものだと思っていて。

 

さらに言うと、今回私の席は中央の通路よりやや後ろの席だった。そして視力もあまり良くないから、OPでタップを披露されたストーリーテラー・サーシャ(西川大貴さん)を一瞬はやっしーと見間違えた。本当に申し訳ない。
西川さんのタップ最高でしたOPから鳥肌立っちゃいました。

 

 

そんな中で感じたロビーの「愛想笑い」。

 

きっとはやっしーはめちゃくちゃ表情筋が鍛えられていて、喜怒哀楽+αの表情を瞬時に作ることができんだろうなーとは、過去の映像化されてる作品とかでなんとなくわかる。だから好き(表情コロコロ変わる人推しがち)

けど遠目で演者を間違える程度の視力しか持ち合わせていない私でもわかる「愛想笑い」ってことは、きっと顔だけでの表現じゃなかった。

 

身体の動き、声色も含めての「愛想笑い」。

本当に冒頭の冒頭で圧倒されてしまった。

 

「あぁ、私すごい役者が出てる舞台見る機会をもらってしまった」と思った。

 

 

 

 

 

 

異母姉妹たちに住んでいた部屋を追い出され、挙げ句形見のランドリーの家賃まで値上げすると言われてしまったロビー。

母の生前からランドリーを共に支えてきたヴェルクロ(私は後で判明したソニアって名前のほうが好きだけどロビーが「クロ♪」って呼ぶのも可愛い好き)に現状を打ち明けるロビー。

ゲイであるロビー、シングルマザーのヴェルクロが憧れる「愛するパートナーとの“普通”の生活」。

 

 

終演後にパンフレットを買ったので今読みながら思い出しながら書いてるんだけど、はやっしーが「仲のいい女子高生同士が話してるみたいな雰囲気が出せれば…」って話してた。

めっちゃ出てたよ!!!!!!!!伝わるかな!!!!!!届け!!!!無茶)

パンフレット読みながら思い出して脳内で制服着せた。余裕。

自分の恋愛対象や性別・年齢は、過ごしたい“普通”を考える中では必要のない囲いなんだよね。

私もヴェルクロとロビーと仲良くなりたい〜〜〜〜〜修学旅行同じ班になって自由行動したり同じ部屋で眠くなるまで恋バナしたい〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

そして掛かってくる愛しのジェイムズからの電話。

 

 

可っっっっっっっっっっっっっっっっ愛いの真骨頂。

 

「愛想笑い」のところと被るからもう文字には起こさないけど、本当によく見えなかったはずの顔が一瞬で明るくなったように見えたし声と仕草がもう本当に可愛い。幸せオーラが放たれたのがめちゃくちゃ伝わってきた。可愛い。恋する乙女ってあんなに可愛いんだ。応援しちゃう。うらやましい〜〜〜〜〜可愛い。

 

 

 

 

 

いつもの場所で待ち合わせて、ジェイムズとの逢瀬。

 

可愛い…このシーンのときはずっとこれしか言えないくらい本当に尊い幸せな時間が流れていた…いいぞもっとやれ…末永く幸せになっててくれ…(フラグ)

 

お互いにかかってきた電話に出るの止めるのとかさぁ…電話中邪魔しちゃうのとかさぁ…目の前にいるのにめちゃくちゃ愛の重い(いい意味)メッセージを打ち込んで見せて「今送った♡♡♡」みたいなさぁ…

 

あの「電話出ないで!(ぷんすか)」のやり取り、どこまでが台本通りなんだろう?
ほぼ100%だとしたら演出の元吉さんはめちゃくちゃ分かってらっしゃる天才だし、アドリブなんだとしたら本当にあの二人はデキてた(言い方)。尊い時間をありがとう。

 

あとアフタートークで東山さんと大澄さんが少し話してたけど、「美しい二人が演じてらっしゃるから本当に見とれてしまう」。めっっっっっちゃわかる(固い握手)

 

 

 

 

 

意地悪な異母姉妹たちが「もう男なんて!」と歌うところ。

 

衣装も髪型も強すぎる彼女たちだけど、それよりなにより歌が…歌声が強い…!!!!!

歌声が強すぎて歌詞全然入ってこなかった(あほ)けど、パッションが…こう…なんて言えばいいかな…

 

ロビーを追い出して形見のランドリーまで奪おうとするクソアバズレたちだと思ってたけど、このシーンで彼女たちのポリシーとか正義とすることとかを感じて、憎めなくなってしまった。あの声から伝わる熱量がすごかった。

 

 

順番前後するけど、選挙対策本部でのウィリアム達のシーンもそんな感じ。

セリフや歌詞だけを捉えると、マジでただのクソ野郎だったしめちゃくちゃ引くくらい私の嫌いな事言うキャラクターだった。でもそこに歌とダンスの熱量が加わって、ポリシーが見えたから、なんか憎めなくて。同情はしないけど。

 

 

 

 

 

札束と激重メッセージ付き花束が届くところ。ヴェルクロからしたらいつも話している愛しのジェイムズだと思っていたら違う。そして「誰がゲイかわからない」。

 

「本命の相手は今話題の超有名人で、パトロンとして扱っていた権力持ち貴族おじさんと二股かけてた」なんてこと説明するのに、名前出さないようにするの大変だよ…

混乱しながらカレ(ジェイムズ)と彼(ベリンガム卿)を説明するロビーがあたふたしててめちゃめちゃ可愛かった。そうだね複雑だね説明するの助けてあげたい…

終始ロビーに庇護欲がかきたてられた。天然タラシなんだろうな…真っ直ぐで可愛いロビー、そりゃ男女問わずモテますよね。

 

 

そしてこのシーンで突然出てきたタンクトップオカマ、最初マジで誰かわからなかった。というかアフタートークでやっとわかった。びびるわ…いいオカマだったわ…(?)

 

 

 

 

 

二幕。

 

ベリンガム卿から送られたお金で買ったプラダのスーツに身を包み、招待されたパーティーに行ったらまさかの本命彼氏もそこにいた。「ヤバくね?」(可愛い)

 

下町暮らしの準貧困層みたいな身なりだったロビーが身なりを整えるだけでパーティーで話題の人に。

ここで「そうだ!!!これシンデレラだった!!!!」って思い出した。シンデレラじゃん!そうだよね意地悪な姉妹がいたよね!でもパーティーに行くための魔法には下心がべっったりくっついてた。きれいな魔法じゃなかったね…

 

 

本命彼氏とパトロンとその橋渡し腹黒野郎と本命彼氏のフィアンセと全員大集合ドッタンバッタン大騒ぎ!もちろんそんな場に居られないロビーは逃げ出す。

騒動の最中で落とした大事なスマホ、めちゃくちゃキレイにキラキラしてた。
そうかそれが「ガラスの靴」なのか!!!!!!!でも拾ったのはプリンスじゃなくてプリンスのフィアンセ。

拾われたときは「全部終わった…」と思った。

 

 

ロビーは駆け出し逃げ出しいつもの場所へ。追いかけてくるジェイムズ。

連絡がつかなくなっても、「君ならここにいると思ったよ」って。そうだよね〜〜〜〜〜〜〜分かっちゃうよね〜〜〜〜〜〜もう本当に幸せに結ばれてほしいのに…

 

 

一幕は結構スラング(どころじゃない)下ネタあったし、お下劣な表現が結構あったのに、打って変わって二幕は本当にその奥にあるそれぞれの背景と人間性がぶつかりあうシーンが多くてめちゃくちゃ心掴まれてた。

その中でも、この「いつもの場所にいると思った」のシーンが…しんどかった…

 

 

「なぜあの場にいたの?ロビーとベリンガム卿は知り合いなの!?どういう関係なの!?!?ちゃんと話してよ!!!!!」
何も教えてもらっていないジェイムズは問い詰める。

ロビーはそんなにお金に困っていることは好きな人には伝えたくなかったから、ビジネスとしてベリンガム卿とのデートをしていた。一線は越えないように。

でもお金をもらってデートをするなんて、第三者(ロビーとベリンガム卿以外全員)からしたら絶対寝てるって思うよ…どれだけロビーがうまく立ち回っていようと、これはそういうイメージになってしまう。

 

「俺はレッドボーイなんかじゃない!!!」(セリフ曖昧で申し訳ない…“レッドボーイ”で合ってるのかな?)


ロビーの正直な訴えも届かず、受け入れられず立ち去ってしまうジェイムズ。
一幕では同じ場所で「行かないでよぉ」みたいな袖の引っぱりあいっこしてたのにさぁ…ジャケットを掴むロビーの手をほどくジェイムズさぁ…しんどい…しかもブンッって勢いよく解くんじゃなくて…悲しそうにほどくんだよね…あぁ…

 

 

 

 

 

ジェイムズが立ち去った後、スマホも落としてしまったことに気づいて、連絡も取れないことに絶望するロビー。

 

ここ、マジで泣いてなかった?え?あれ泣いてないのかな?

 

いやだって鼻のすすり方とかさ…(これは松岡さんもマリリンもヴェルクロも全員すごかった。あんなマジの鼻のすすり方できるんだ…すっご…)

歌う場面の声の震え方とかさ…

泣きながらカラオケすると音程もリズムも整わなくなるから、あれは生理現象として抗えないものだと思っていたんだけど、違うの…?

感情が溢れて舞台上で泣いていたとしてもすごいことだけど、そうじゃなく完全な演技としてあの表現が出来ていたのだとしたら本当にすごいを通り越してもうめちゃくちゃ怖い。なにあれ???

 

アフタートークで西川さんが「さっきのが一番すごかった」っておっしゃってた。見れて本当に良かった。

 

 

 

 

 

騒動から一夜明け、大変な空気が漂う選挙事務所。

 

 

愛しのロビーとの関係が完全にこじれちゃったジェイムズ、昨夜はロビーの元からあんなに冷たい態度で立ち去ったのにめちゃくちゃ引きずってるじゃないですか…(鼻すすりながら半ば上の空で対策会議)
めっっっっっっちゃロビーのこと好きじゃん…ズルッズルに後悔してるじゃん…

 

そして婚約者に“彼氏”がいたことが判明したマリリン、めっちゃキレてる〜〜〜〜〜
ってこのときは思ってた。もうすべての関係性がぶち壊れたと思った。

やっぱり怒ってる美女の言葉って重いし怖い。どんなに笑顔で優しいこと言っててもめちゃくちゃ怖い。マリリンの声の重みが、見た目の華やかさとのギャップである芯の強さとして見せてくれた感じがした。かっこよかった…

 

さらに操っていたプリンスがもうだめだと分かった後のウィリアム…いやぁ潔さがすごい…

頭の回転めちゃくちゃ早いんだろうな。プリンスは最善に見えるフィナーレの流れにのせるため、そしてフィナーレを演出した素晴らしい俺がそのまま勢いに乗って一番出世するための最短ルートを導き出して行動する。俺が出世するなら犬にでもなる。ワオーン(めちゃくちゃ声が良かった)

 

話逸れるけど、ウィリアムの思考回路の下劣さはクローダとダナに負けないくらいだったよね…罵倒の仕方がもう本当に最っっっっっっっ低だった。あいつ成功したらどうしようって思った。

 

 

 

 

 

 

ロビーのスマホを返しに来てくれたマリリンと、騒動を何も知らないヴェルクロがランドリーでお互いの気持ちを吐露するシーン。

ここで初めて、「マリリンはジェイムズがバイセクシャルだと知っていた」こと、「ヴェルクロはロビーのことが好き」だということが本人達の口から出る。

 

 

ヴェルクロの恋心は一幕の空気感でも何となく分かった…というか分かるような演技をされていた。
めちゃめちゃスキンシップ激しめで兄妹みたいな二人だったけど、お互いが見ている方向がとても伝わってきた。クロはロビーのこと見てたよ。

 

マリリンが知っていたことは全然気付かなかった。
彼女はとても芯の強い女性。ジェイムズを支え、互いに信頼しあって過ごしてきた男女のパートナーの空気感だった。

でも、親友時代からの長年の付き合いで信頼しあっていたからこそ、バイセクシャルであることも知っていたんだな…とすく腑に落ちた。ジェイムズはマリリンを必要としたし、マリリンはジェイムズに必要とされることに価値を感じた。だから“親友”から男女のパートナーへと関係性が変わったってところには、ある意味共依存を感じた。

 

「ジェイムズと結婚することで、私は何を損する?しないね?」から始まり、バイセクシャルであることに対しては黙認してきたパートナーとしての関係性に、「マリリンは何を求めるの?」(ニュアンス!)というシンプルかつ核心を突く問い。

引き算で損をしないという関係性ではなく、足し算をしてプラスになることに重点をおいて考えること。

深いなぁ…って思った(語彙の欠乏)

 

 

 

ヴェルクロ、すごい聞き上手だなって。
初めましての自分よりちょっと身分高めな女性、しかも想い人の恋敵でもあるマリリンへの話の聞き方、あんなに柔らかくいけるのかね…ある種の母性なのかな…?

一幕までのヴェルクロは結構楽天的な性格なのかな?って思ってたけど、このシーンを通して彼女にもしっかりした芯があって、実はすごく思慮深い女性だと気付かされる。

 

「肩より上は考えるため、肩より下は踊るためにあるの。」(ニュアンスで申し訳ない)

 

 

 

 

そして登場ロビー!

マスコミも追いかけてくるだろうし、せめてこれ以上ジェイムズに迷惑をかけないためにソーホーを離れる決断をする。

ガラスの靴ならぬスマホ、ここで返してもらうも…あれ?返すだけなんだ…?と思っていたらまさかの!!そのあとの!!!遺産相続問題への救世主マリリン!!!

運命をつなぐガラスの靴はマリリンだったのか…(?)

しかもここで突然マリリンが弁護士だということが役に立つ。すげぇ伏線だった…

 

 

 

(以下1114追記)

後半の感想まとめていたメモを無くして悲しみの果てにいる。

天使にラブソングを」大千穐楽のチケットを手に入れたので楽しみに生きる。